『試聴屋』掲示板


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No.1238  マスタークロック実験  2003/9/24 21:00
名前 試聴屋  メール先
マスタークロックの実験をしましたので簡単に紹介させていただきます。
CDの音質向上策としてトランスポートのクロックを交換する方法がありますが、機器によって交換方法が異なることと、ある程度の知識と経験がないと改造が難しいということでどなたでも簡単にできる方法ではありませんでした。

録音スタジオでは各デジタル機器の同期を取るために単体のマスタークロックを使うのが普通です。そこで、業務用CDプレーヤー/レコーダーに高精度マスタークロックを追加した音を聞いてみました。業務用CDプレーヤーはTASCAM CD-RW2000です。マスタークロックは最新のApogee BIG BENを使いました。CD-RW2000単体の音はピュアオーディオ用高級機ほどのクオリティはありませんが、メーカー固有の癖がないため精度さえ上がればリファレンスとして使えそうです。他にマスタークロックが入れられるトランスポートとしては、EsotericのP70でも同様の実験ができます。

BIG BENのマスタークロックをCD-RW2000に入れて鳴らしてみると音が締まり、高級感のある音に変身します。BIG BENはマスタークロックとしてだけでなく、強力なジッターフィルターとしても使えます。CD-RW2000のS/PDIF出力を入れるとその信号に含まれるジッターを除去し、きれいなS/PDIF信号に変換して出力します。こちらもかなり効果がありますが、残念ながら両方の機能をいっしょに使うことはできませんでした。写真に写っているCD「風の踊り」(非売品)は音無館というスタジオで録音されたプライベートCDですが、生録音をそのままCD-ROMに焼いているためか、生々しい音がします。

BIG BENといっしょに使えるDACとしてMiniDACという製品もあります。低価格ながらBIG BENと連携して192kHzで動作します。こちらはまだ使っていませんが実験できましたらまた紹介させていただきます。

ちなみにBIG BENはまだ日本では発売されていません。MiniDACも日本で発売されているかどうか不明です。
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