No.1298 Re: DAC2000のクロックは何ppm程度のクロック? 2004/1/31 17:29 |
名前 試聴屋 メール先 |
一般的にDACは、永井さんが言われるように、トランスポートから送られてきたクロックに同期して動きますので、トランスポートがマスターで、DACがスレーブとして動きます。 DAC-2000のクロックは32kから96kまでの周波数に同期するため、VCXOという複数の発信ができる水晶モジュールを使っています。CD再生用に精度の良い水晶に交換した場合、44.1k固定でしか動かなくなります。 SRC2496はサンプルレートコンバータですが、A/D、D/Aも内蔵していますのでDACとして使うこともできます。これは言わば「サンプルレートコンバータを内蔵したDAC」と言えます。この構成でしたらWORD CLOCKを入れて使うことで、精度の高いDACになります(ただしSRC2496のD/A部は簡易的なものなので本格的に使うときはOSコン化、電源強化、オーディオ用電源ケーブルに交換など、いろいろ改造した方が良いです)。 SRC2496をDACとして使ったとき、トランスポートとSRC2496には外部マスタークロックから同じWORD CLOCKを両方に供給すれば良いので、WORD CLOCKについてはマスター、スレーブ関係はなく両方並列になります。デジタル信号については、DACがトランスポートからの信号に含まれるクロックに従って動きますので、トランスポートがマスター、DACがスレーブという関係になります。 それから、ppmという値はよく誤解されますが、公表されているppm値は長時間発信させたときの誤差を指します(この場合の変動の主な要素は温度変化です)。時計のように1年動かして何秒ずれるかというようなときには意味がある数値です。しかし、オーディオ機器の水晶を交換したときの差はほんの数秒聞いただけで違いがわかります。数秒間の温度変化はほぼないと言って良いでしょう。実際に、短時間に発生するジッターを直接測定することはかなり難しいそうです。オーディオで聞いている音の違いは表面的なppm値とはあまり関係ないのではないかと思います(もちろん桁違いにジッター値が悪いものは短時間ジッターも悪い可能性が高いので程度問題ではあります)。なぜなら同じppm値の水晶を使っても、カットのしかたでかなり音が変わるという話もありますし、カン入りかモールドかでも違うということです。当然、水晶を駆動する電源の差もあります。ですので、水晶周辺のどの要素が音に影響しているかはppm値だけでなく「いろいろな要素が関係しているらしい」としか言えないのが現状のようです。 |
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