illusionシリーズのSATRIアンプはBP SATRIアンプと統合され販売終了となりました。
illusion PRE-5410の後継製品は、BP PRE-5410-SP/PRE-5420-SPになります。 |
〜 SATRIプリの最高峰
〜
illusion
PRE-5410
SATRIプリの秘密 |
SATRIアンプをお使いの方には既にわかりきっていることですが、SATRIアンプはプリを使わなくても使えます。"プリ"と名前が付いていないSATRIアンプは全てその中身は"パワーアンプ"です。しかし、市販のパワーアンプとは違います。SATRIアンプは、ゲインを切り換えるため、プリアンプでもパワーアンプでもボリュームまたはアッテネータが付いています。さらに、複数のソースがつなげるように入力切り換えも付いています。そのため、プリメインアンプのように見えます。しかし実際にはプリ段が入っていませんから、正確には「プリ段のない複数入力可能なゲイン調整機能付きパワーアンプ」です。
しかもその設計方法が合理的です。CDプレーヤーの最大出力(2V)が入力に入ったとき、最大ボリュームで、そのアンプの最大定格の出力がクリップせずに出るように設計されています。そのため、CDを使うだけならプリなしのSATRIアンプだけでも使えます。市販のパワーアンプはこのような設計になっていないため、最初からゲインが高過ぎてしまうことが多く、それを絞り込むためにプリを入れるというおかしなことをしています。
ではSATRIプリを使う理由があるのでしょうか。SATRIアンプ1台で充分な音量が出ているから不要と思われるかも知れません。SATRIアンプをお使いのお客様の中には、「SATRIアンプ1台で充分満足している」と言われる方も多いですが、実はそういう方にこそ一度使ってみていただきたいのです。
その理由は、音の表現力です。
SATRIプリを入れないときと入れたときで音の差を比べると、同じ音量で比較してもプリを入れた場合の方が表現力豊かなサウンドステージが展開されます。プリをはずすと、複雑で細かい音が整理されたように聞こえます。CDにはかなり多くの音が入っていることを実感します。
音量の点ではSATRIプリを使わなくても充分な音量が出ることが多いですが、クラシック系CDでは録音レベルが低い部分が多いため、平均音量を高くするにはパワーアンプのボリュームをかなり上げなくてはならないことがあります。そのようなとき、プリを入れて平均レベルを持ち上げることで充分な音量を得ることができます。
SATRIアンプでバイアンプやマルチアンプを組むときもプリが必要です。SATRIプリは2系統同時に出力が出せるようになっています。スピーカーがバイアンプ対応になっている必要がありますが、SATRIアンプが2台あればそのままバイアンプ駆動できます。SATRIアンプの音を知っていると思っている方でも、SATRIプリとSATRIパワーx2台で鳴らすと、そのサウンドに圧倒されることでしょう。
いろいろこだわっています |
illusion PRE-5410/AMP-5511Mk2はどちらも高級モデルのため、通常ならオプションにしているパーツも標準搭載されています。セイデン製のオーディオ用スイッチ、高速ショットキーバリアダイオード、高級OPアンプ、オーディオ用ヒューズを搭載したSATRIアンプはその性能をいかんなく発揮します。
SATRI-IC V5.1(レジン)も標準搭載されていますが、V5.1テフロンにしたいとか、ボリュームをアッテネータにしたい場合はいくつも選択肢がありますのでお好みで選べるようになっています。他にも入力段に抵抗に大型PCN巻線抵抗を使う、足を銅足に替える、内部配線を金メッキ線に交換するといったグレードアップも可能です。
illusion PRE-5410には出力段にバイアス固定回路(V6.3)を搭載しています。今までのSATRIアンプは、終段が無帰還バッファそのものでした。これでも素直な音が出ますので充分でしたが、それをさらに改良したのが今回のアンプです。大きな信号が入っても『動作点が動かなければさらにきちんとした音が出せる』ようにしたのです。その結果、定位が正確に出るようになりました。定位が正確に出ると、奥行や横方向の広がり感が手に取るようにわかりますし、どんな音が出ても全体の音場が全く揺らがず微動だにしません。
他にもこんなにこだわって作っています。
- 入力回路はコンプリメンタリJ-FETシングル回路を組み合わせたシングルエンドのPP回路
- 位相反転回路はカレントミラーのエミッタ抵抗を等価的に数10Mオームまで上げて、PNPとNPNトランジスタの特性の違いを無くす回路を採用
- 全体の増幅度を3段階に切り替えるマルチプレクサ回路
- 出力段のバイアス電流を固定化するためのSATRI回路6.3
- 出力段、電圧増幅段、SATRI回路、サーボ回路、制御回路への別電源化
- SATRI回路V6.3:6.2に比べバイアスの固定化までの時間を短縮
- 切り換えスイッチににセイデンのロータリースイッチの採用、巻線抵抗、無誘導抵抗の採用
- VR最大の時のノイズレベルは50μV(Aカーブ)という低雑音を誇っています。
仕様と価格 |
illusion
PRE-5410は、2電源2トランス構成にし、V4.3、V5.1のICも最初から搭載することにこだわりましたが、これだけの内容にしては割安な価格に設定致しました。さらに4種類のアッテネータもお好きなものを搭載することができるようになっています。それらの組み合わせによって価格も変わります。この点は、従来のSATRI製品と同様です。
illusion
PRE-5410仕様
入力 |
電圧
x 3(RCA), 電流 x 2(BNC) |
出力 |
電圧 x
1(RCA)、電圧/電流 x 1(BNC)
(2系統同時出力可能) |
SATRI-LINK入力インピーダンス |
2オーム |
入力インピーダンス |
100Kオーム |
出力インピーダンス |
100オーム |
SATRI-LINK出力インピーダンス |
1Kオーム |
ゲイン |
20 dB
(内部ジャンパーで20/14/10dB切り換え可) |
重量 |
5.0
kg |
illusion
PRE-5410仕様別一覧表
|
ゲイン調整 |
SATRI-IC |
価格(税込) |
V4.3
|
V4.3テフロン |
V5.1レジン |
V5.1テフロン |
Type A1 |
AD-23 |
○ |
|
○ |
|
\393,750 |
Type A2 |
AD-23 |
○ |
|
|
○ |
\435,750 |
Type A3 |
AD-23 |
|
○ |
○ |
|
\433,650 |
Type A4 |
AD-23 |
|
○ |
|
○ |
\475,650 |
Type B1 |
AW-23 |
○ |
|
○ |
|
\435,750
|
Type B2 |
AW-23 |
○ |
|
|
○ |
\477,750 |
Type B3 |
AW-23 |
|
○ |
○ |
|
\475,650 |
Type
B4 |
AW-23 |
|
○ |
|
○ |
\498,750 |
Type C1 |
AS-23 |
○ |
|
○ |
|
\498,750
|
Type C2 |
AS-23 |
○ |
|
|
○ |
\561,750 |
Type C3 |
AS-23 |
|
○ |
○ |
|
\551,250 |
Type
C4 |
AS-23 |
|
○ |
|
○ |
\614,250 |
|