2。実装
実装
実装が終了した状態です。基板間の電源インターフェイスはサトーの7.62mmピッチの基板コネクターを使用しました。信号系は2.5mmピッチの基板コネクターです。入力はRCA、出力はBNCです。TALEMAのトランスは奇麗ですネ。
基板は経年劣化を勘案して銀メッキ処理、ソルダーレジスト加工を施しました。SATRI回路はGNDのインピーダンスをなるべく下げる必要がありますので必ずベタアースにします。
ケースはタカチのOS70-37-23です。タカチのケースは底板とサッシが電気的に確実に接続されてはいないので底板とサッシは必ず結線します。そうしないとケース全体がアースになりません。底板にタップを立てて新たに取付けボルトを足してもよいです。
内部配線に使用した線材は交流電源系がシリコン被覆線、直流電源系がテフロン被覆単線、信号系はテフロン被覆同軸線です。石油系の被覆素材は使用しない方が良いかと思います。
実装する場合の注意事項を少し。
OSコンは熱に敏感です。ハンダごては30W程度のものを使用します。
ベタアースにはんだづけする場合はランドを十分に熱してからOSコンのリードにこてを当てるようにします。
リードには必ず放熱クリップをつけます。そうすると熱膨張によるOSコン内部の損傷が僅少ですむようになります。
OSコンは通常の電解コンのように通電による電極の再生は行われませんので注意して作業しましょう(^^)。
回路の動作チェックは使用するカートリッジと同程度の抵抗(数Ω)で入力をショートして行います。
通常のAMPの場合はただショートしてもよいのですがなんせ利得が80dBもありますのでちょっとのオフセット電流ですぐ飽和してしまいます。各部の動作電流値、電圧値を測定します。各アクティブ段に掛かる電源電圧(11V)、バッファの出力電圧(0V)、電流マルチプライヤーのエミッタ抵抗での降下電圧(2V)、出力電流値(0mA)が設計通りならOKです。
ケーブル
ケーブルは潤工社の3D(実際の寸法は2.5D)のテフロン被覆同軸線に銀メッキのBNCプラグを装着しました。
なんかLANケーブルを作ってるみたいです(^^;。