AMP-5510Mk2試聴記
東京の渡辺様より
渡辺様は先行予約で入手されました。
KRELLに比べるとかなり小さいAMP-5510Mk2
システム構成
CDプレーヤー |
DENON DCD-S10V |
LPプレーヤー |
KENWOOD KP-9010 |
プリ |
アキュフェーズ C-250 |
パワー |
LUXMAN M-05
KRELL KMA100Mk2 |
スピーカー |
オンキョー SCEPTER3001 |
イコライザ |
LUXMAN E-03 |
MD |
ソニー MDS-JA555ES |
チューナー |
ソニー ST-SA50ES |
カセット |
A&D GX-Z7100EV |
7月31日
本日、お願いしておりました視聴機のAMP-5510Mk2が届きました。
(注.自宅試聴用デモ機です)
今日は夜遅く帰宅したため、20分ほどしか聞けませんでしたが、第一印象は、あっさりとしながら、よく聞こえるアンプであると思いました。
よく、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになったという表現が使われますが、確かに聞こえてなかった音も聞こえます。しかし、それ以上に今まで聞こえてなかった音色が聞こえるという言い方を私はしたいです。
あ!ここはこんな音がしてたんだぁ、と。発見の連続。
また、定位が凄く良く、LUXのM05やKRELLのKMA100でやっとまとまってきた感じであったが、このSATRIアンプはピシッと位置が定まり、安定してます(普通のポップスなのに)。また、音場感も今までのスピーカの左右どの位広いという基準を超えて、部屋全体が音空間だ!と表現したくなる広がり方です。音が空間から湧き出るような感じも良いですね。
ただ、以前にメールで頂いていたように、低域の出方がすっきりしているためか物足りなさを感じます。いままで4種類のアンプで鳴らしことがあり、どれも低音が凄く出ていた(出過ぎに感じるときもあった)ので、その点での迫力というか満足度が物足りなさを感じてしまいます。でもこれが本当の調理されていない音なんでしょうね。きっと。
気になる点としまして、放熱器がかなり熱くなる(手で触れる程度ですが)のですが、大丈夫でしょうか。
これはプリアンプも試聴したくなってしまう音ですね。
では、1週間じっくりと音楽を楽しみたいと思います。というより、欲しくなってしまいました。
8月1日
本日は、何だかんだ10時間位音楽を聞いてました。まず前言撤回ならぬ、前メール撤回をしたいと思います(一部ですが)。低音があまり出てない、と書いておりましたが、聞いているうちにだんだんと低音が出るようになってきました。また、それ以外の帯域もすごく厚くなってきました。そこで、KRELLのパワーアンプと聞き比べをしてみました。KRELLへは、プリを通さずにボリウムを取り付けただけで接続しました(CDプレーヤから見るとインピーダンスが変ですが、ボリウムを通過しないようにしました)。結果からいいますと、AMP-5510Mk2の方が
ダントツにいい!
でした。ホームページのレポートにも載っていましたが、本当に入ってきた音が全て出ている感じです。これは買うしかないと決意したいところですが、一つ気になることがありました。
それは、大レンジ時にボーカルが引っ込む点です。ヘビメタは1枚だけ聞きましたが、全曲でボーカルが奥の方に引っ込んでわびしく歌っています(もともとその傾向はあった)。また、カーディガンズというポップスでも、そんなに大レンジではないにもかかわらず、ボーカルが相当に引っ込みました。これは録音がそうなっているといっていいのでしょうか。聞いていて相当に違和感があります。
クラシックは、大きいと思っていたスピーカが小さく感じるほどの大スケールで、かつ楽器の持つ音色が正確に聞けます。最近、クラシックコンサートに行った後に音楽を聴くとあまりのギャップにしぼんでいましたが、このアンプは凄い。このスピーカからこのような音が出てくるとは思いませんでした。
ちなみに、同梱されていたケーブルも凄いですね。これまで使用していたケーブルに変えたところ、相当に音が貧弱になりました。メーター3万5千円。確かにその価値はあると思います。
そういえば今気付きましたが、10時間も聞いているにもかかわらず
耳の疲労感が全然ありませんね。
8月5日
まず、今回はスピーカの使い方に反省をしないといけないことと、
ヘビメタでこんなに感激してしまってよいのか?
ということです。
スピーカのセッティングは変えても、ボーカルの引っ込みは変わらなかったのですが、ここで思い出しました。このスピーカは4ウェイのうちの一番低域のスーパーウーハのネットワークを直結していたことを思いだしました。何故かといいますと、このスピーカの特性で、超低域の漂うような低音が出る割にはその上の低域が出ないようなのです。そこで、いずれはネットワークを変更するつもりで、暫定処置として直結をしてました。これにより犠牲となる部分もかなりありましたが、全体としては良くなったのでそのまま使用していたのでした。
そして、このショート線を外して聞いてみると、
すばらしく良くなりました。
ちょっと、やはり低域が薄くなりましたが・・・。ショートしたままでは、この25cmウーハを相当高い音域までドライブしてしまっていたのだと思います(今まで使っていたアンプではそこまでドライブできなかったのかもしれません)。
評価のため聞く音楽を同じとし、やはりヘビメタですが、これとカーディガンズを聞きました。
ヘビメタから
まず、シンバルの音に奥行きが聞こえるようになりました。今までこんな音を聞いたことがありませんでした。よく聞くと、それは録音スタジオか、それに類する部屋の残響のようだと判明。こんな音も入ってるのか!と感心してしまいました。次に大レンジ時の音。ギターの音が大レンジ時に、その他の音がぺらぺらに薄くなってしまう箇所があり、録音でレベル調整に失敗したものだと思っていました。しかし、SATRIアンプで聞くこの部分は、ギターが大レンジでなっている横で他の楽器も大きく鳴っているのでした。それもスケールが大きく。純A級モノラル100Wの大型アンプでも表現できなかったこの部分をあっさりと危なげなく表現してしまうのには驚きました。次にギターの音色。奏者の見えるかのような指さばき、ギターの微妙な音色、弾けるような音、どれも凄い表現です。
カーディガンズを聞いて
ボーカルの声が凄い生々しく聞こえる。そこで歌っているかのような、リアリティのあるサ音、微妙な声色、ピンポイントな定位、これを聞くと、ボーカル再生にはまっている方の気持ちが理解できるような気がします。
クラシックに関しては、時間切れで全然聞けず・・・。なんか、ヘビメタやポップスで評価なんかしてますと、怒られそう・・・(試聴屋>
いえ、怒らないです)。まだ、音が全体的に薄い感じがしますので、要エージングというところでしょうか。スピーカの位置決めもいいかげん、部屋も何もしてなければ、SPケーブルもお店でおまけにもらった数百円/mの代物。あたり前ですね。そんな状態にもかかわらずこれだけの音を聞かせてくれるSATRIアンプ。まだまだ良く鳴らす方法が残っているのでどうなることやら。しかし、他のアンプとの聞き比べはイコール条件といえますので、自分としては信用できると思っています。
AB級では出ないといわれる純A級のスピーカをつかんだ鳴り方。繊細な音からダイナミックな音までを見事に鳴らしきっていると思っていた音。SATRIアンプの音を聞いてしまうと、この純A級の音が不自然な鳴り方に聞こえてしょうがない。聞こえない音や音色、その他・・・
あまりにも差が大きい。定価は1/10なのに。
注:私は、オーディオなるものを本格的に始めて10ヶ月程度で、クラシック歴も同じ。ヘビメタも聞いており、オーディオ界から見るとただの変な輩です。多くの音を聞いた訳でもないし、耳も鈍感だと思っています。
ボーカルの件もクリアになりましたし、購入をします。再度、慣らしを楽しんでみたいので新品をお願いしてよろしいでしょうか。そうそう、あの付属されていたケーブルがないと魅力が減りますね(予約価格でいただけるということで、差額分でケーブルが買えてしまい得した気分)付属されていたのはWP-1ですね(?)。傾向をみるとAP-1も魅力的ですが、悩んでしまいますがWP-1を1ペア購入します。よろしくお願いします。
8月17日
部屋の写真を撮りましたので送ります。散らかっていたのをかなり片付けたりしましたので、実際とはちょっと違ったりしてます。
アンプは無事届いて(注.デモ機ではなく新品です)、エージングが進みつつあります。最初に聞いたときは、なんかミニコンみたいな音がしてました。しかし、その中でもこのアンプの素晴らしさの片鱗が聞こえてもいました。試しにコンセントを逆にしたら低域が出るようになって、音場も広くなったので、極性が逆だった様です(差がかなりはっきりと出ますね)。今は3〜40時間ほど聞いてると思います。消費電力も低く、貧乏性な私でもリラックスして聞くことができます。スピーカ手前に敷く布団に寝っ転がって聞いてても音場が豊かに見える様に聞こえるのには
驚きました。
WP-1は「いつうちに計りに来たんですか?」と言わんばかりにジャストな長さでした。スピーカケーブルの視聴も可能ということで、こちらは日を改めてお願いしたいと思います。予算のない今聞いてしまうと、ストレスが貯まりそうですので・・・。
ONKYO SCEPTER 3001
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