DAC-2000試聴記
(V4.3N,V5.1レジン,V5.1テフロン比較)
沖縄の野津様より
使用機器
CDトランスポート |
C.E.C.
CH7700
(三田電波製の高精度クロック+一部OSコン+内蔵DACからAMP-5512KのSATRI
LINKへ直出し) |
アンプ |
BP
AMP-5512K
(Ver.4.3N+5.1T、OSコンの皮むき、SEMIKRONダイオード、セイデンSD-45とDALE巻線によるアッテネータ、セレクタもセイデン、セラミック抵抗をDALEプレートに、テフロン銀メッキ単線で内部配線) |
スピーカー |
JBL
4312mk2
(内部配線をテフロン銀メッキ単線に交換)
ケーブル:monster cableのメーター\900円(だったかな?)のもの |
SATRI-LINKケーブル |
オーディオテクニカの\5,000円くらいのRCA-RCAをBNC-RCAに強引に改造したもの。 |
電源ケーブル |
UL規格の太い奴
(\2,400円で試聴屋さんから購入) |
今回はこれに試聴機であるDAC-2000が加わる。試聴機は電源部のOSコンの皮むきがされており、整流ダイオードもオリジナルとは違うものが使われていました。
ヒューズもサブゼロ処理されたものだそうです。ケーブルも貸していただきました。それから、無理を言ってテフロン版のVer5.1(新品!)も貸していただきました。ありがとうございました。
CH7700を基準にしたDAC-2000(Ver4.3N+Ver5.1R)の音
中低域が充実。乾いていたシンバルに潤いが戻る。ピアノやサックスが前に出てきた。ピアノは元気よく、軽い。サックスはリードがびりびりふるえている様子が良くわかる。緊張感がある。音量を上げるのに勇気が要る。バスドラの動きが良くわかる。バスドラまでもが定位する。ブラシはいままで他の音をマスクしてしまっていたので嫌いだったのだが、じゃまにならずちゃんと分離して聞こえる。パイプオルガンは音の重なる様が良くわかる。一つ一つの音が分離して聞こえる。和太鼓のアタックが快感。もちろん本物には及ばないが、あれってオーディオで再現できるのだろうか?
Ver4.3N+Ver5.1Rを基準にしたVer4.3N+Ver5.1Tの音
一日目(エージングなし)
一聴して、テンポが遅くなった錯覚をうけた。なんだかゆったりしている。シンバルはちょっとさわやかすぎる。くすんだ感じ。色気がない。のびがない。ベースやバスドラの量感がアップ。しまりがない。バスドラは動きがわかりにくい。AMP-5512KのICを換えたときにも似たような傾向の変化が起きたが、比較的変化の大きさは小さいと思う。すべての音が引っ込む。しかしあるべき所に定位している感じ。余韻の長さと、楽器までの距離感が一致する。レジンの音が不自然に前に出てきていたのかも。サックスはだいぶおとなしくなった。ブラシは動きが分からなくなったが、目立たず、じゃまではない。パイプオルガンの中音域のパートがいままで目立ちすぎて違和感があったのに、他の音と調和している。ここまで違うと思わなかった。音が重なる様はわかりにくい。が団子ではない。あくまで調和している。音ではなくて、音楽が聞こえるという感じ?オペラは一番奥にステージがあり、手前にオケボックスがあり、一番手前に観客席があることに気づく。目を閉じると部屋が広くなった錯覚。これはかなり気持ちいい。こういうのを探してました。シンプルな録音をしている音源は、どれもいままで楽器が遠すぎて面白くなかったが、テフロンだと距離感が分かり、近いものも、ほんとに遠いものもあることを発見する。これからエージングが進んでどうなるか楽しみ。
三日目(エージング48時間後)
地味だった音に少し華やかさが戻ってきた。シンバルきれいです。いいバランス。ブラシは相変わらず目立たず、良くわからない。いままでくすんでいた感じがあったが透明感が出てきた。しかしレジンのそれとは異質。音の粒子がきめ細かい・緻密と言うべきか。なめらかな音。音が若干前に出てきた。低域の解像度はすばらしいものがある。レジンよりあると思う。いまはバスドラが良くわかる。ベースの弦がボロンボロンいう感じ・和太鼓の皮がぶるぶるいう感じが伝わってくる。生の音を思い出させてくれるぐらいのリアルさはある。ああ、太鼓ってこんな風に皮がふるえるんだっけ。それからなんというか、生の雰囲気がある。よくNHK-FMで生放送でジャズをやりますが、あの音はFMですから決してハイファイではないのでしょうが、独特の生の雰囲気が伝わってきますよね。あの感じがあります。もちろんSATRIの場合はハイファイですが。冷たい感じがしない。どこが遠くで鳴っている感じがしなくて、生っぽい。奥行き感は減った気がする。ううむ、あれ良かったのに。パイプオルガンは荘厳ですね。一つ一つの音のことがどうでもよくなってきました。
まとめ
エージングが足りないうちはテフロンはおとなしすぎてちょっと面白くありませんでしたが、だんだん華やかになってきました。いいバランスにこれから落ちつくのでしょうか?レジンも独特の快感がありますが、私はテフロンのほうが良いと思いました。テフロンだとどれか一つの音が目立つということがありません。音のバランスが自然で、演奏者の意図も明確に伝わってくる気がします。今までやかましく聞こえたり、物足りなく聞こえたりした音がちょうど良いバランスの所へ収まるようです。オーディオのことを意識させない音だと思いました。いずれは購入して評価のことなんかさっぱり忘れて聴きたいです。基板の材料が違うだけで、それも一部だけでこんなに聞こえ方が違うとは意外でした。
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