AT-301試聴記
兵庫の中村様より
使用機器
CDトランスポート |
SONY CDP-X5000改 with LClock
XO |
プリ |
自作 PASSIVE ATT (セイデンRSW、WBT等) |
RCAケーブル |
ACROTEC 6N A-2040 |
DAC |
SATRI DAC-2000K
(CDとDACは、クロック同期:試聴屋さんHP参照) |
パワーアンプ |
Goldmund Mimesis SRMONO |
スピーカー |
Dynaudio SP25 |
SPケーブル |
CARDAS CROSSLINK 1S |
電源ケーブル |
SAEC PM-500 |
ACコンセント |
クライオオーディオテクノロジー:CRYO-1229JIS
松下電工:WN-1318 |
第一印象
試聴を申し込んで、ほんとにすぐ送っていただきました。できたての新品。山崎さんありがとうございます。開梱し、小ぶりなボディが、意外や手にずっしり、しっかりしており、これは期待!ちょっとマランツ風の顔です。
音を出しました。
非常に滑らかで透明度の高い音です。新品でほとんどエージングもせず試聴させていただいたのに、硬い感じはまったくありませんでした。
試聴屋さんHPには、真空管的とありましたが、高域まで伸びておりいわゆる真空管的な帯域ではありません。
音の「色づけ」と言うものをほとんど感じさせませんでした。あえていえば、その「真空管的」と言う言葉がカラーでしょうか?
ハイエンドのオーディオ機器、試聴室で鳴っているような音に決して負けません。(いや、ハイエンドとか高級オーディオショップで鳴っている音には、時に「?」というのも少なくありませんが・・・)
あとは、私の自作のパッシブアッテネータとの比較、個人の嗜好の問題、耳の問題、言葉での表現の限界(私はプロの批評家ではありませんので)がありますので、それらを差し引いて、最終的にご自身が判断ください。
できるだけ客観的になるよう試聴したCDごとに印象をまとめましたので、想像力を働かせて参考にしてください。
比較試聴システムとAT-301(左上) ケーブルの引き回しなどで条件をそろえるのに超積み重ねしました。
足裏はこんなんです。
気になること
テストCDがないので、片側入力開放という酷なやり方でクロストークをチェックしましたら、VR 11時の位置で、結構聴こえます。チャンネル間でも聴こえました。ただし、あとでショートピンを作ってショートしたら相当減りましたが、若干残っているようです。早速、測定器で測定いただいた旨、ご連絡がありました。改善されるそうです。
聴感だけですが、ヴァイオリンの高域で大音量、高速な音の時、一瞬歪を感じました。山崎さんの推測によりますと、これはトランスと入力側のインピーダンスの関係でOP-AMPの電流容量が飽和してしまうことが起こるかも知れないとのことでした。
あとは、これも聴感だけですが、1〜2、3kHzあたりに共振点があるような気がします。CDにもよります。正確にはわかりません。でも、ほんとうに癒し系のいい音です。全体として、ATTと比べてですが、音像のシャープさ位相の正確さでATTの方が正確なように思います。
ただし、音色は抵抗にあからさまに依存しますし、私のATTはかなり硬質でシャープです。
CD |
機種 |
滑らかさ |
透明度 |
色付け |
スピード感 |
情報量 |
|
中域
の
量感 |
高域
の
量感 |
定位
・
音像 |
位
相 |
総
合
評
価 |
1.レイチェル・ボッジャー
バッハ無伴ヴァイオリン
|
抵抗ATT |
△ |
○ |
抵抗依存 |
− |
− |
− |
− |
− |
◎ |
◎ |
|
AT-301 |
◎ |
○ |
ナシ |
-2 |
-1 |
1 |
0 |
-1 |
△ |
△ |
△ |
AT-301感想
中低域がナチュラル、高域で大音量のとき歪むようなところが一瞬あり。1〜2kHzあたりに共振点があるような気がする。 |
2.鈴木秀美
バッハ無伴奏チェロ
|
抵抗ATT |
△ |
○ |
|
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
◎ |
◎ |
ナシ |
-1 |
0 |
0 |
0 |
-1 |
○ |
○ |
◎ |
AT-301感想
チェロの木質感が出てよい、自然。 |
3.クイケンラプティットバンド
ブランデンブルク
|
抵抗ATT |
△ |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
AT-301 |
○ |
◎ |
ナシ |
-2 |
-1 |
+2 |
0 |
-1 |
△ |
△ |
△ |
AT-301感想
チェンバロの繊細な音が硬くなる。 |
4.ヘンデル リコーダ
ダウリン、鈴木正明、
鈴木秀美
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
◎ |
○ |
ナシ |
-1 |
-2 |
+2 |
+1 |
-1 |
○ |
△ |
△ |
AT-301感想
リコーダが定位しにくい。音像が大きい。木質の音が良い。 |
5.矢野顕子
Home Girl Journy
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
○ |
○ |
△ |
-2 |
-2 |
+1 |
0 |
-2 |
|
|
× |
AT-301感想
ピアノは自然だが、このCD特有の立ち上がりの表現が甘い。しかし安心して聴ける。 |
6.幻想交響曲
アッバード シカゴ響
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
◎ |
◎ |
ホール色 |
-1 |
-3 |
0 |
0 |
-1 |
× |
? |
○ |
AT-301感想
コンサートホールでの低域楽器の音が美しい。
このCDは定位がよくオーケストラが見えるが、それが少しぼやける、大味となる。 |
7.マタイ受難曲
アーノンクール
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
◎ |
◎ |
ホール色 |
±0 |
-1 |
+2 |
+1 |
0 |
× |
△ |
◎ |
AT-301感想
声が自然。 |
8.パットメセニー
オフランプ
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
○ |
△ |
ナシ |
±0 |
-1 |
+2 |
+1 |
0 |
○ |
△ |
○ |
AT-301感想
スネアの立ち上がりが甘い。低域から中域が充実して滑らか。 |
9.タブラトゥーラ/蟹 |
抵抗ATT |
○ |
○ |
硬質 |
+2 |
+2 |
-1 |
-1 |
+1 |
◎ |
◎ |
|
AT-301 |
◎ |
◎ |
自然 |
+1 |
0 |
0 |
+1 |
0 |
○ |
○ |
△ |
AT-301感想
ATTでは、実にシャープであり明瞭な音だが、AT-301は音が自然で違和感がない。その辺が住み分けかな… |
10.キースジャレット
ウィスパーノット
|
抵抗ATT |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
− |
|
AT-301 |
○ |
○ |
|
-1 |
-1 |
+1 |
+1 |
0 |
|
|
○ |
AT-301感想
上質で芳醇な音、ジャズもなかなかヨシ。往年のJBL的? |
|