SCA-7511試聴記
「圧巻」でした
東京のS様より
システム構成
CDT |
ESOTERIC P-70 |
DAC |
CHORD DAC64mk2 |
ヘッドホン |
AKG K1000 |
動機
普段からスピーカではなく、ヘッドフォンで音楽を聴くことの多い私は、今までSTAXのSR-007+SRM-717をメインで使用してきました。最近、ダイナミック型のヘッドフォンも聴いてみたいと思うようになり、最近AKGのK1000を手に入れ、これに合うヘッドフォンアンプを探していたところ、このSCA-7511の存在を知り、自宅試聴を申し込んだ次第です。
感想
試聴に使用したCDは、J.S. Bach 6 PARTITAS, Kenneth Weiss (SATIRINO Records)です。私はチェンバロの音がどのように鳴ってくれるかで、その機材と自分との相性を計るのですが、最初に音が出た瞬間、
軽やかでふわーっと広がっていく響きに圧倒されました。
本当にいい音ですね。ただ、私には高音が少しきつく感じられました。チェンバロの録音の再生でもっとも難しいのはこの高音部なのです。
これは試聴屋様のHPにある各種アッテネータの説明を読んで私が勝手に思ったことですが、今回お借りしたSCA-7511のアッテネータがAG-23(ガラス巻線抵抗アッテネータ)だったからかもしれません。もっとも、私のK1000はまだまだエージング不足だと思われますので、そのためかもしれません。
次に、MozartのSymphonieを聴いてみます。私の最近のお気に入りのCDは、超廉価盤レーベルのBrilliantから出たJaap ter Linden指揮の演奏なのですが、これは単に廉価盤というだけでなく演奏も録音もとても素晴らしいのです。たとえば36番のリンツ。
ああ、やっぱり、
ヴァイオリンの響きがとても美しいですね。小編成オーケストラならではの各楽器の細かい動きがとてもよくわかります。チェンバロの録音で気になった「高音のきつさ」はこのCDでは感じません。その代わりというわけではないのですが、今度はティンパニの低音の響きが少し物足りなく感じられました。もっともこれもオープンエアーのK1000の音の特性に私の耳がまだ馴染んでいないせいかもしれません。
上記二枚のCDでは、ほんの少しですが不満を感じてしまったのですが、今回SCA-7511と一緒に送っていただいたJAZZの女性ボーカル物は、何といいますか
「圧巻」でした。
とてもパンチのある、生き生きした音を聴かせてくれました。今回試聴したソフトの中では文句なしに最高でした。ただ残念なことに、私は普段ほとんど聴くことのないジャンルですので、私の場合、アッテネータはAW-23かAP-23を選ぶのがいいのだろうな、と思いました。
あまり内容のない文章で恐縮ですが、以上が私の率直な感想です。今回の試聴は、私にとって完全に満足できる結果とはならなかった部分もありましたが、SCA-7511は真剣に購入を検討するに値する製品だと思いました。まずは、資金調達に励んで、自分にとってベストの構成のものを購入できるようにがんばりたいと思います。今回は本当にありがとうございました。
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