PRE-7610試聴記
大阪のK.M様より
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今回、PRE-7610とAMP-5512をお借りしての試聴という機会であったのですが、先にPRE-7610が届いたのでそちらの単独の試聴からはじめました。
まず、第一印象は
これ以上なにが必要なのか?
と思えるほどすばらしいものでした。スピ−ド感、透明度、S/N比、どれをとっても期待以上でした。とりわけ聴感上のS/N比の良さからくるエコ−のひろがりと消え際のあざやかさ、中高域のしなやかさは特筆ものです。そのうえに、最近流行の空間の再現ばかりをねらった無機質な表現とは違いそこには、しっかりと音楽が表現されておりました。
こんな価格(失礼!)のプリとはとうてい思えませんし、ただ驚くばかりでした。難をいえば現在私が使用しているパワ−アンプの入力感度が高い為にボリュ−ムをいっぱい絞っても、通常夜聞く音量よりも大きくなってしまうことです。もっとも、この点も注文時に仕様変更が可能とのことで、問題ありませんでした。
試聴期間が1週間とのことであったので、AMP-5512とのペアでの試聴はむずかしいと思っておりましたが、お電話しました際に「是非、ペア−で聞いてみてください。それが本当の音ですから」というご親切なことばにあまえて、AMP-5512が届くまでお借りしました。2〜3日後にAMP-5512が届きましたので本格的な音出しがはじまりました。
私の場合、皆様とは違ってあまりよく音の聞き分け出来ない場合がありますことを最初に断っておきます。通電して最初は寝ぼけたような音と表現する方が多いのですが、幸か不幸か私の場合最初の音出しの印象が変わったことは1度ぐらいで、ほとんどは変わりませんでした(純粋に出来たばかりで、まったく通電されていないような機器は除きますが)。確かに、時間と共に解像度や透明感があがり音の切れ、低域の締りも良くなってきますが、根本的な機器が持つ表現力や傾向が変わるものではありません。今回も同様で、一発目の音が出た瞬間PRE-7610とおなじく非常にS/Nの良い静かで透明感があり、しなやかであると同時に大きな表現力を併せ持った音であることを感じました。この感覚は聞き込んでいっても変わることがなく、最初の印象の確かさを裏付ける結果となりました。
通常の音楽マニアが聞く以上、難の過不足もないと思います。若干JAZZを再生する時に、一部のJAZZマニアの表現を借りると「瞬間の緊張感と力強さが足りない!」と思うかもしれません。そして、そのことを、第一に考えておられるマニアのかたには、このアンプは合わないかもしれません。
それと、意図的に音作りをしているようなCDも難しいかもしれません。たとえば、私がいつも試聴用に使っている ポンタのWelcome
to My Life などオーディオ的に面白い部分ではあるのですが再生時に低域のトランジェントが少し足りないのか前の音が後ろの音とかぶり不自然に聞こえてきます(まあ、録音自体が不自然ですから)。ALPHAとかM.A
RECORDINGSなどのワンポイント録音やジャシンタなど一連のFIMのシリ−ズなどは特に威力を発揮してよく鳴るのではないでしょうか。ただひとつ気になったのは全体的にすこし音が軽いように思います。とくにチェチ−リアバルトリの声が軽くて力が無くきこえてくるのは残念です。今のわたしの装置は非常にテンションが高くハイスピ−ドの方向にもってきているのでパルシブな入力に対する反応はすこぶる良いのですが、音楽の間合い(タメとでもいいましょうか)がなく、少しすべる感じ(解っていただけるでしょうか?)に聞こえることがCDによってはあります。これは、帰宅して夜中女性ボ−カルばかりを聞いていた反動ですから仕方のないことです。
最後に、このような機会を与えていただきどうもありがとうございました。音を言葉で表現する難しさと、ひとりひとりの好みと現在の環境が異なりますので、あまり参考にはならないかとは思いますが報告させていただきました。より多くの熱心な音楽マニアがこのすばらしい音の体験をされることを願っております。以上が潜入感を極力取り除いて表現させていただいた、素直な(と思っているだけかもしれませんが)感想です。
現在使用中の機器の全体写真です。
システム構成
アナログプレーヤー |
ROKSAN
RADIUS-1 |
カートリッジ
|
SAEC
C-11 |
フォノイコライザー |
LINN
LINTO |
CDプレーヤー1 |
McCORMACK
SIGNATURE クロック交換 |
CDプレーヤー2 |
McIntosh
MCD 7008 DISC CHANGER |
プリアンプ
|
ROKSAN
ROK-L2.5 + DSU |
パワーアンプ
|
ROKSAN
ROK-S1 |
スピーカー
|
B&W
SS-25 |
アクセサリー
プレーヤー→フォノイコ |
ベルデン シルバー単線 |
フォノイコ→プリ
|
GRADO
シグネチャー |
プリ→パワー |
XLO
リファレンス2 |
CD→プリ |
Ortofon
6.5N 1000Q |
スピーカー |
ケーブルはSS-25
付属専用ケーブル |
ラック類
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SOLID
STEEL 4段
THE SOUNDO ORGAMISATION他 |
壁コン
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フルテック:ロジウム
アンプ関係:直付け
クライオテクノロジー:CD, フォノイコ:直付け |
ACコード
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プリ→AET
GAIA 2m
パワー→マコーマックCD 付属品(これがすばらしい!!)
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ブレーカー |
クライオテクノロジー |
以上 機器の下に置く様々なものは私の耳には判断がつかないので使用していません。
この写真は以前のものです。UESUGI
1、MARANTZ
#2、#5でドライブしていました。聞いていたのは女性ボーカルばかり。
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