DAC-2000K(V1)試聴記
兵庫の中村様より
1999年12月30日 到着
部品をチェック。ステンレス製の足に貼りつけるコルクの丸い形状を手作業で切った形が手作りっぽく感じられる。
1999年12月31日 完成
製作手順を確認。慎重に製作を始めるが意外に早く完成する。
夕方5時に完成して音出しを始める。最初はCDP-557ESDの音と比べて差がよくわからない。特に優位さも感じず悪いところも気がつかないという感じ。
しばらく鳴らして、CDPのアナログ出力と比べると、高音がちりちりした感じだが結構良いと思う。周波数表示(PLL)に問題があるようで、時々44.1kHzの2倍の表示になる。DVDもつないでみたが同じ傾向がある。サンヨーのOSコンの仕様書を見てもエージングが必要なことが記されておりちりちりした感じはそのせいか。
2000年1月5日 エージング開始
12月31日から在宅中は昼間もエージングしているが、音に関してはまだまだという感じ。高域が硬いし、中域から低域までの音が豊かでない。全体にカチカチの音。音量を上げると特に気になるが、小音量では良い感じがする。SONYの重量級CDプレーヤCDP-557ESDを使っているが、中低域の豊かさ、全体の滑らかさにはまだ勝てない。しかし繊細感、情報量、正確さは優れてきている。
製作時に改造を加えた点・問題点
- 出力シールド線を銀メッキテフロン絶縁単線に変えた。
- 周波数表示が大変明るいので、透過フィルムを2枚挿入して照度を落とした。
- CDPの電源をあとでONした場合PLLの周波数が88.2とか96kHzになってしまう。
DAC本体のON/OFFで戻る。
- 振動対策に天板裏と本体筐体内部に鉛板を貼る。
- 旧型TVチューナの画像に縞状のノイズが入る。
市販のLDPでも入りますが、それより大きい。最新のVTR内蔵チューナでは問題なし。
2000年1月10日 50時間経過
1/10まででほぼ50時間は経過したが、この時点で音質の変曲点を迎えた。
- 急激に高域の硬さがとれてきた
- 中低域の量感が少し増えてきた
SONY CDP-557ESDとの比較だが、
- CDPのほうが歪っぽく感じるようになってきた
- ただし低域の量感はCDPが豊か
2000年1月12日 80〜90時間経過
現在おおむね80〜90時間。
もうかなり良くなった。
高域の量が多いので、ツイータのアッテネータを調整。低域も量感は十分ではないが、とても質のよい、ぼやっとしない音になっているように感じる。音に弾性と明るさがある。
昨夜、パワーAMP側にしていたRCAケーブルのシールドを自作アッテネータ(右写真)側にし、かつ1点アースの意図でアッテネータ筐体側で浮かしていた筐体アースとDAC-2000のアースを電源(ホスピタルグレード)につないだところ、ますます敏感になった。前橋汀子のバッハ無伴奏Vn(高域成分が多い)なんぞ弦がぴしぱし鳴っている。コンサートホールでのまろやかな音質とはまた違う。録音の情報がそのまま出ている感じ。マイクからの音が正直に出ているのだろう。オーケストラものの定位もCDP-557ESDより完全に勝っている。
特に、ボーカルがセンターにしっかり定位するが、まだ奥行き感は少ないように思う。これから先が期待される。だんだんAMP-5512Kが欲しくなってくる。
2000年3月24日
もうDAC-2000は手放せない。OS-CONのエージングもすっかり収束したようで、高域から中低域まで満足している。しかしエネルギーバランスとしてやはり高域に重心がある。が、かといって低域が出ないわけではない。しばしば、ハイエンドオーディオの試聴室ではやたら低域の豊かな巨大なオーケストレーションというか派手な音を聴かされるが、そのような目立つ音ではなく全く性質が異なる。端正で正確な音だと感じている。
2月に、CDP-X5000を購入し、クロックのジッタ2ppmというデンマークのLCaudio製のマスタークロックユニットをインストールした。これによってますますDAC-2000の真価が発揮されているように思う。
音の組み合わせとして、
- CDP-557ESD
- CDP-557ESD + DAC-2000
- CDP-X5000 + Masterclock + DAC2000
の3通りが比較できるのだが、音像定位、音の正確さ・情報量では、最後の組み合わせが当然ベスト。
使用システム
CDトランスポート
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SONY CDP-X5000改
with LClock XO |
CDプレーヤ
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SONY CDP-557ESD |
プリアンプ
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自作パッシブATT セイデンRSWとリケノーム抵抗、超ど級に製作 |
DAC
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SATRI DAC-2000K |
パワーアンプ
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Goldmund SR MONO
×2 |
スピーカ
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JBL L112改(古いですが内部は手を加えていてがんばって鳴っています) |
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